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特に長い歴史を有する企業にあっては、製品やサービスを提供する一連の活動の中で、様々な能力を開発し、
知識、文化、あるいは技という形で後輩たちに伝承されます。この骨格部分をコアとして固定できれば、
それはブランドとかコア・コンピタンスとして組織の存在価値を高めます。文書で残せる知識と異なり、
文化や技の伝承は難しいものです。それは下図に示すように様々な要因が組織文化や企業体質の形成に関与
するもので、個人の行動はこの文化に左右されます。
特に、技術は形式知のため伝承することは比較的容易ですが、技は暗黙知であるため、その伝承には企業の価値観や
風土が大きく影響します。技は一度失われてしまうと回復に時間が掛かるし、時として永久に回復できないことも
あります。技は取り巻く環境の変化に応じて臨機応変に駆使できなければならないため、職場で業務を遂行しながら
伝承するしかありません。組織におけるモチベーション、リーダーシップ、キャリア、信賞必罰、倫理観など、
いずれも目に見えず、とらえにくいものです。しかし、この相互関連を理解し、意識的に創造するように人事を
運営していかないと、競争力は育ちません。
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P社は大手製造業で、既に50年を超える歴史を有し、体質の硬直化が心配されます。
そこで、業務内容が異なる総務部と設計部のプロファイル特性から、同社の組織文化に違いがあるか、
仮に問題があれば、どのような施策を打つべきかを検討しました。対象者は、経営幹部職
(部長職〜課長職)で、それぞれ50人程度です。
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プロファイル比較によると、ほとんどの特性においてほぼ同程度のスコアを示し、固有の企業文化を
有していることが理解できます。特異点は、設計部に比べて総務・人事部の方が願望系
(高級願望、礼儀願望、主導願望)で高いスコアを示していることです。自己動機づけも
総務・人事部の方が1ポイント以上上回っており、自立度が高い傾向にあります。
一方、設計部の方が高いスコアを示している特性は、ほとんど両部が低いスコアを示している
特性に集中しており、特徴とは言えません。結論的には、設計部の方が総務・人事部に比べて
自己抑制的な傾向にあります。
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開発部と製造部という技術系から設計部の職務適性を持ち、不足する風土を補いうる人材を選定して投入するとともに、
外向性や協力交渉性に優れ、対人関係能力に高い特性スコアを示している人材を幹部に抜擢して風土の改革を図ることとなりました。
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